子どもの頃に、病気やケガで「入院」したことがある方。
病院に泊まる=コワいことだと、過剰に想像していませんでしたか? もし当時、この本と出会っていたなら、 未知の入院生活が、ほんのちょっとだけ“楽しみ”に変わっていたかも…。 あの日野原重明先生も帯で推薦文を寄せられているハンガリー絵本、 『びょういんでおとまり』についてご紹介します。 こちらは、文字通り病院を舞台にした絵本で、 小児科に勤務する医師だった Balázs Anna氏によって80年代に書かれました。 はじめての入院での不安や恐怖がやわらぐように、 お話の中には、病院で使われる医療具や、お医者さんに看護婦さん、 そして、主人公をはじめとする病気の子どもたちとその親が登場します。 東欧らしい素朴なタッチの絵です。 同じように病気やけがの子どもたちは、いわば仲間です。 病室で泣いているこどもをほかの子がなぐさめるシーン。心温まります。 絵本のところどころに、入院時に必要な持ち物などを、 自分で直接書き込めるフリースペースがあったりするのも、 子どもたちに興味を持ってもらうよう、よく考えられているなと思いました。 日本ではこういった子どものストレス緩和をコンセプトにした作品を まず見かけたことがないのですが、ハンガリーではよく知られた絵本なのだそうです。 偶然この本の存在を知った翻訳者のうちださんは、 ぜひ日本に紹介したいと、ハンガリーの版元や作者に直接掛け合って、 苦労の末、日本での出版が実現したとか。その情熱が素晴らしいですね。 こちらも風濤社さんから刊行されたもので、現在Mitteにてお取り扱いしております。 翻訳者のうちださんから直筆コメントも頂きましたので、ぜひお店に見にいらして下さいね。
by hongomitte
| 2010-10-29 03:32
| 絵本
|
by hongomitte
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